休職日記③:おかわりした休職期間(1)

 

早く復職しなければ。そんな焦りが私にありました。
お金がない、早く、早く。


しかし上司の指示は無慈悲なものでした。
「7月は休職しよう。体調見ながらだけど、復職は8月からの予定で。8月ならお盆休みもあるし」
「……はい」


私は頷くことしかできません。だって上司を前にして頬が引きつっているのですから。


「お前が十年間、あの派遣先で頑張ってきたのは知ってる」
「はい」
「派遣先のお客様だって言ってたんだ。たくさん力になってくれたって。だからお前が次の派遣先で力を発揮できるようになれるよう、今は休むんだ」
「はい」


うつ状態になった私はもう無価値だと思っていました。
けれど、私がまたお客様にそう言ってもらえる人間になれるのでしょうか。
甚だ疑問ですが、そう言ってもらえるよう頑張りたいと思いました。


休職にあたって上司が次に放った言葉は
「遊べ」でした。


休め、と言った後に、遊べ、と言う。


矛盾するものかもしれませんが、上司の言葉は正しかったのです。